前日21時〜24時まで仮眠をとり、今日も深夜は私が赤子を担当。
お互いこの方が向いているらしい。夫は睡眠にしても作業にしても、何かしら遂行していることに中断を挟まれるのをとても嫌がる。私は妊婦の頃から体が既に夜型で浅い眠りしかできないため、「夜は私が担当」と割り切ってしまえば問題はない。
胸が張るので、夜中に一度搾乳タイム。
シュコシュコと音がうるさいので、暗いリビングで一人、手慣れた手つきで機械をあてる。普段は片乳10分の間、アラームをセットしながら赤子情報を検索しまくっているのだが、偶然YouTubeで「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」が前編後編それぞれ10分ずつであることを発見。これならアラームなしで、動画が終われば乳を切り替えれば良い。しかも内容が育児とはまったく関係ないため、赤子情報に一喜一憂したりしない。本の紹介ネタだがビジネス書ではなく浮世絵離れした珍書であるので、社会復帰への不安に煽られることもない。こんな人もいるんだな、こんな世界もあるんだな、とただそれだけを聞いてるだけ。搾乳を忘れただ楽しむ。
朝は赤子対応を交代し、搾乳を終えて9時〜13時まで昼寝。
ぐっすり寝たつもりなのに、どうやらレム睡眠らしい。新幹線の切符の時間変更を忘れて乗り遅れる夢を見てうなされる。どうして夢の中でもストレスを感じねばならぬのか。
平日は毎日買い物に出かける夫だが、休日は混んでいるから行かないらしい。育児にも慣れ、今日はダラダラと過ごす。そして今日も夫と一緒に昼寝。幸せだ。
英語多読用に登録していた海外絵本サイトを、赤子を抱きながら見る。音声も出るので、一緒に聞く。果たして効果があるのかは謎だが、私の自己満足と自己肯定感は確実に上がっているので、これはもう良しとする。
今日も夫は張り切って料理を作る。今日の献立は肉じゃが。無水鍋で調理したため、最高に美味しい。例えとしては最悪だが、「添加物や出汁の素、味の素をこれでもかとぶち込んだんじゃないか?」と思うほど味が深い。だが、実際に入れたのはしょうゆとみりんだけである。夫よ、料理の才能がありすぎる。
振り返れば今日でようやく2週間。色々ありすぎて、ものすごく長かった。これから育児を始める人には「最初の2週間が地獄だよ」と余計なお世話を伝えたい。
人生は一変したし、価値観も大きく変わった。子育て経験者を尊敬するし、世の母親なる者を一人残らず抱きしめたい。大変であろうことは分かっていたつもりだったけど、やっぱり、想像と体験はまったく違った。全部の育児情報が当てはまるようで、どこかズレたり欠けたり全く当てはまらないこともあり、ずっと迷子で不安だった。「大丈夫だよ」と言われてもどこか信じきれず、「やっちゃだめ」と聞けば過剰に心配する。産まれてすぐの赤子にしつけも何もないのに、赤子個人の性質と割り切れずに自分の世話の仕方を疑った。夫が限界を迎えるとどうなるのかも初めて見た。自分がいかに情緒不安定かも思い知った。それでも、2週間経過したことで子育ての生活リズムも大分出来上がり、ミルクもおむつも手慣れてきた。夫と2人で1日中育児に集中できる期間はあと2週間。2週間後には夫は仕事に復帰し、私一人の育児が始まる。妊娠中各方面から心配された、世に言う「ワンオペ育児」である。
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