今更ながら育休中の私がChatGPTにハマった話(LINEスタンプ作成編)

趣味話

飼い猫を自分好みのイラストで生成できるか

「ChatGPTって、もしかしなくてもイラストも描いてくれるんだよね?」

ふと、そんなことを思いついた。刺激を受けた『『#100日チャレンジ 毎日連続100本アプリを作ったら人生が変わった』という本では、アプリを作ったり論文を書いたりしていたが、今の私にはどちらも必要ないし興味もない。ただの好奇心で触っているだけなので、できれば仕事に役立つ云々の前に、まずは好きなことをしたい。

実は私、2匹の猫を飼っていることもあり、無類の猫グッズマニアである。ただし何でもいい訳ではない。「飼い猫そっくりで、実写じゃなくてイラストで、かつ私好みのテイスト」で探すため、なかなかいいのは見つからない。逆に見つければ即購入である。ないなら作ればいいじゃん!…と思ったものの、私は絵心皆無。猫を描けば顔が正面で体は横向き、まさに「絵心ない芸人」状態。

そこで、ChatGPTに頼ってみることにした。

「白いペルシャ猫のイラストを描いて」

すぐに出てきた。おお、すごい!…けど、なんかちょっと違う。リアルすぎる。

「色鉛筆で描いたようなタッチにして、瞳は緑色にして」

「デフォルメして」

やっぱり戻して。アニメ風じゃなくて挿絵風にして

「違う作風の」

なーんか、な〜んか違う…!猛烈に違う…!

命令が曖昧すぎるせいか、なかなか理想のイラストにたどり着かない。そもそも私の好みのイラストは、なんていうテイストなんだ?「イラスト テイスト 種類」で検索しても、求めているテイストとは異なり(そもそも『テイスト』で合っているのか?)分からずじまいである。

というか私の言語化能力よ…!お気づきかもしれないが、命令文が非常に雑である。

いったん振り出しに戻りたくて、命令文を改めてちゃんと記載してみた。ついでに1回1回のやり取りがめんどくさくなってきたので、何パターンか一気にイラストをもらう作戦にした。

「白いペルシャ猫のイラストを何枚か描いてみて」

おや?なんかいい感じ。さっきより全然いい。好き。

「何枚か描く」という指示がパターン違いではなくポーズ違いだったのは誤算だったが、LINEスタンプにしたいならむしろ良い。

「もうちょっと水彩タッチに描くとどうなる?」

「もう少し影の塗り方を薄くして」「立体感を抑えてみて」

「もっと立体感を抑えて。瞳の色は薄緑にして」「もっとフラットにしたらどうなる?」

えええいいじゃーん!可愛い!

右上のカラフルな丸がよく分からんがようやく「これだ!」と思えるイラストができた!せっかくなのでこのイラストでLINEスタンプを作るのはどうだろう。そうとなればいっぱいポーズや表情を変えて大量生産してもらおう!

となったところで、無料アカウントの制限にぶち当たった。

「出力しすぎなので、休憩です。(課金したら出力してやるよ)時間が経ったら再開できるよ。」というような内容がいきなり英文で示される。

えー…知らなかった…。せっかく盛り上がってきたのになあ。

気に入ったイラストで違うポーズや表情を大量生産できるか

翌日、時間制限が無事解かれていたのでさっそくChatGPTに昨日無視された命令文を再度打ち込む。

「この作画で白いペルシャ猫のLINEスタンプ用イラストを10個作って」

えええ!?いきなり全然違う作画になったんですけど!?

「このイラストじゃなくてさっき作ったイラストで作って」

しかし、またしても違うものが出てくる。昨日の苦労はどこに!?

試しに昨日作ってもらったイラストをアップロードし、「このイラストで作って」と頼むと、ChatGPTはこう言った。

「アップロードしたイラストをもとに画像を作成することはできませんが、このタッチに近いスタンプは作れます!」

なるほど、著作権的な配慮なのか。でも、タッチが近づけられるなら問題ない…と「それで作ってみて」とお願いするも、あいも変わらずまたまた違うテイストのものが出てくる。

「デフォルメしすぎてる。もっと参考イラストに近いタッチで作って」

「表情の豊かさを抑えて、参考イラストに近づけて」

「もうちょっと水彩タッチにして」

「もう少し表情やポーズに違いをつけて」

なんだか、ずっとコントしている気分。でもようやく昨日のテイスト、というか自分好みのテイストに近づいてきた!

と、ここで困った問題が。一度気に入ったイラストができて、それをもとに違うポーズの追加作成をお願いしても、全く同じイラストで作成ができないこと。ちょっと作画が変わったり、ちょっとどころじゃなく作画が変わっていき、命令をすればするほどズレていってしまう。「元に戻して」「2個前に戻して」と指示しても戻りはしない。

結局、スタンプ用画像の生成はこれにてお開きとした。なんだかんだ上記で紹介を省いたものも含め、似たようなペルシャ猫がやたらと生成されはしたので、イラストを寄せ集めればなんかそれっぽくできそう。

LINEスタンプメーカーなるものを利用し文字を入れ、ついに完成!

「できた!さっそく夫に使うぞ!」

そう思って送ったところ、夫からまさかのクレーム。

「俺LINEの背景黒だから、文字が読めない…」

ぎゃあああ!せっかく購入したのに!

急いでChatGPTに「この画像をイラストに沿って白縁をつけて!」とお願いし、加工をし直して再度販売。ChatGPTで絵を作ることに夢中で、LINEスタンプの作り方は全然気にしていなかった…。とほほ。

以上がChatGPTでイラストを生成しLINEスタンプとして利用するまでの過程である。AIでイラストが作れると言っても、意外と一筋縄ではいかなかった。でも自分でこんな立派な絵など一生かけても描ける気がしないので、試行錯誤しながら相棒として使いこなしていくのは、意外と楽しいのかもしれない。今回学んだことは下記3つ。

  • ChatGPTは、似たようなイラストは何度も描けるが、同じイラストは二度と描けない
  • ChatGPTは、無料アカウントは画像生成数に制限がある。待てばできる
  • ChatGPTは、利用する人の命令文の精度(言語化能力)に依存する

コメント

タイトルとURLをコピーしました