自分のアイコンを作っていると、横から夫がじーっと覗き込んできた。
「いいなあ…」
まるでおもちゃを欲しがる子どものような視線。そんなに羨ましいなら、作ってあげようじゃないの!ということで今回は夫が猫に囲まれているイラストを作成してみることにした。
なお、今回もダラダラとやり取りが続くので、先に学んだChatGPTのコツを紹介しておく。
今回の学びはこれだけである。でも、目から鱗の学びであった。
大人の男性=髭がデフォルト?
アイコンのイラストを描いてください。
・構図:男性を真ん中に配置し、左右に白いペルシャ猫とオレンジ色のノルウェージャンフォレストキャットがいる。
・テイスト:ピクセルアート風
・男性の特徴:30代男性、茶髪、色白、髭なし、水色のYシャツ、ノートPCを使用中
・白いペルシャ猫の特徴:水色の目、ピンクの耳、長毛
・オレンジ色のノルウェージャンフォレストキャットの特徴:長毛、黄色い目、手足は白
さっそくChatGPTに指示を出してみる。すると……

構図完璧!猫も完璧!前回あんなに苦労した猫と人間の構図が、今回は拍子抜けするほど何の問題もなく出てくる。
だけど男性だけが全然イメージと違う!夫はそこらへんにいるThe理系SEな日本人でありこんなワイルドイケメンではない。
ヒゲは削除してください。体つきを細身にしてください。前髪はあり。

うん、髭だな。髭濃くなったな。夫は髭脱毛したくらい髭と真逆なのよなあ。
ヒゲがあるので消してください。目の色は茶色にしてください。

いや、だからさ、…え?
ヒゲがあります。直してください。

ひげ、ヒゲ、髭……ずっと髭が消えない!!
しかも毎回イラストと一緒に「ヒゲを完全に削除しました!これでご希望のイメージに近づいたかと思います。追加の修正や調整があれば、お気軽にお知らせください!」ってコメントを添えてくるのも地味にいらつく!なーにが「完全に削除しました!」だよ!元気よくやった感で言ってくんな!
思わず命令文でも怒鳴ってしまうが、多分絶対命令文の口調の強さは意味ない。
ずっとヒゲがあるので男性のヒゲを削除してください!!!!

え、いやなんでここにきて胸毛も生やした!?
全然指示通りにならない。胸毛もヒゲもなくしてください

いやーーー!なんで腕毛も追加!?しかもなんで全部ジョリジョリしてるの!?
命令文を「30代男性」から「青年」に変えてみる
そこで私は、はたと思った。海外では「大人の男性=髭」がデフォルトなのでは…?むしろ男性は髭を生やすことで”大人”を表現するのでは…?そう思うとこれまでの頑なな髭残しも納得できる。
「じゃあ、もっと若くしてみたらどうだろう?」
試しに「青年風に」と指示してみると、あっさりヒゲが消えた。おお、正解だった!
アイコンのイラストを描いてください。
・構図:青年を真ん中に配置し、左右に白いペルシャ猫とオレンジ色のノルウェージャンフォレストキャットがいる。
・テイスト:ピクセルアート風
・男性の特徴:青年、茶髪、色白、髭や胸毛や腕毛は生えていない、水色のYシャツ、ノートPCを使用中、茶色い目、細身、細い目で穏やかに笑っている、前髪あり
・白いペルシャ猫の特徴:水色の目、ピンクの耳、長毛
・オレンジ色のノルウェージャンフォレストキャットの特徴:長毛、黄色い目、手足は白

前回延々と苦戦した構図と猫の描写は今のところもずっと問題ないので、あとはテイストで遊んでみる。
いい感じ!このイラストをゲーム風、水彩画風、絵本風、ツートーン、ディズニー風でテイストを変えて5枚出力してください。
追加で油絵風、鉛筆画、クレヨン風、漫画風、アニメ風、アメリカンコメディ風、シンプルな線画で7枚出してください。












「ふむふむ、イラストにもいろんなタイプがあるなあ…」
今回は構図や猫の描写が割とブレないので、作画の違いに注目できる。でも見れば見るほど、ちょっとこれじゃないんだよなあ感が湧き上がる。今度は自分の好きな絵柄をどう表現すればいいのか、もっと探ってみようかな。
「イラストの世界、奥が深い…!」
夫に見せてみると「全部欲しいからちょうだい」と言って大変ご満悦のようである。本人に全く似てはいないのだが、これは私の時と同様に似顔絵じゃなくただのイラストなので美化ありきで問題ないようだ。むしろペルシャ猫の表情に口出しをするなど、飼い猫の再現性の方が関心が高い。
気づけば、アイコン作りがただの趣味になりつつあるのであった。
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