育児日記0ヶ月4日目「冷めたお祝い膳」

今日が本当は予定日だった。そんなことはもうどうでもよくて、私は今、自由をかみしめている。

ついに、体から管という管が抜けたのだ!

好きな体勢で寝られるってこんなに幸せだったのか。妊娠後期からずっと固定の寝方しかできなかったので、久しぶりの寝返りが最高すぎる。股は痛いけど、カテーテルの尿管恐怖から解放されたので問題なし。自由、バンザイ。

朝イチでシャワーを浴びる。破水以降、まる5日間入れていなかった。産むときにめちゃくちゃ汗をかき、その後もご飯を食べるたびに発汗していたので、人生で一番臭かった自信がある。本当に気持ち悪かった。お湯を浴びながら「私、おめでとう」と小声で呟いた。

助産師や妊婦健診を担当していた医師に「頑張ったね」と褒められて、泣く。いい大人が情緒不安定。でも、なんか泣けてくるのだからしょうがない。看護学生も今日で最後らしい。ありがとう、夫と同じ地元のKさん。お世話になった。この現場を支える人、今後携わっていこうとする人、みんな尊い。

会社の人にようやっと連絡。返信している余裕はない。お祝いのメールはめちゃくちゃ放置。すみません。

今日はお祝い膳の日。しかし、お祝い膳が部屋に届くと同時にお子が泣き始める。私も泣きたい。暗くなりつつある部屋で電気もつけずに授乳と格闘。体勢がうまくいかない。吸ってくれない。首を振りながら乳首を探す姿が、授乳拒否しているようにしか見えない。私は泣いた。

そこへ、お祝い膳を引き取りにきたスタッフが登場。「まだ食べれていないんです…」と、涙目で伝えると「じゃあ置いておきますね」と去っていった。授乳を終え、ようやく寝た赤ちゃんを呆然と見つめながら、冷めたお祝い膳を暗い部屋で泣きながら食べる。何をお祝いしているというのだろう。

21時。明日は退院日。体調不良でずっと延期していた避けていた最初で最後の母子同室の夜が始まる。私が監督のもと、赤ちゃんと一緒に夜を過ごすことが怖い。怖すぎる。でも、時間は勝手に過ぎていく。逃げられない。そんなことを考えながら、ベッドの上で深呼吸を繰り返した。今日も眠れない。

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