今日からついに、待ちに待った産後ケアにお世話になる。ワンオペ生活並びに育児生活をひとまず小休止できる記念すべき第一日目。
10時に到着予定だったので、朝9時には家を出るつもりでいた。いたんだけど…赤子の授乳時間がいつもよりずれている。あれ?これって、移動中の電車でギャン泣きコース?でも今飲ませたら抱っこ紐で移動できないし…うーん…いけるっしょ!と根拠なき自信で授乳は現地で行う作戦に。しかし出発直前で「ふぎゃぁああ!」と号泣スタート。作戦、失敗。
結局、「車で送っていくこともできるよ」と言っていた夫に仕事を中断してもらい、家で授乳をしてから車で現地へ向かうことにした。救世主。
最初から頼れば良かったのだが、なんか悪いかなと思い遠慮してしまっていた。けれどよく考えれば、今の私に「赤子と1週間分の荷物を持って、通勤時間中に、初めて電車に乗る」ということがそもそもハードルが高すぎた。もし満員電車で赤子が潰されたら?泣いてしまったら?何かしら感染したら?というか私の体力とメンタル持つか?とあれこれ心配し緊張気味でもあったので、車移動になって本当によかった。
ただし、行きの道中は初めて乗る首都高。道がね、ややこしいのよ。ナビの案内もいまいちだし、「えっここ?今?このタイミングで右車線?」みたいな無茶ぶりが多発するルート。スマホでGoogleマップも起動しつつ、助手席でナビ係を任された私は到着前にすでに疲労困憊となっていた。結局車での移動も緊張するんじゃん…。
到着した施設は、思ってたよりも“味”のある佇まい。写真ではもうちょっと新しい建物に見えていたが、実際は年季が入っていた。ちょっとした合宿所感がある。でも清掃は行き届いていて小綺麗。日差しが入る食堂からはちょっとした庭園が見え、それだけで非日常感を感じてテンションが上がる。
ここでは、夜間と日中の授乳時間以外は基本的にベビーケアルームに赤子を預けることができるとのこと。本当にありがとうございます。加えて赤子を伴わない個人的外出も1日1時間までならOK。
ということで施設の説明と育児悩みのヒアリングを終えた後、さっそく赤子を預けて、近くのスーパーに参戦し飲み物やらおやつやらカップ麺やらをやたらと買い込む。ご飯が豪華なので多分絶対消費しきんないけど、でもやっぱり個室にジャンクフードがあると非日常感が増してワクワクする。ついでに着脱しやすいサンダルを物色したり、古本屋に寄ったり、日中も空いている居酒屋がないかを探索してから帰る。楽しい。
戻ってみると、ちょうど授乳タイムだったようで、買い物袋を部屋に置いてからベビーケアルームに向かう。助産師さんが付いてくれていたので、長年(といっても1ヶ月くらい)の悩みだった直母問題を相談する。そこで助産師さんに赤子の体制をキープしてもらいながら、久々に直母にチャレンジ。今回、フットボール抱きを一人で再現することができないため、やりやすそうな縦抱きをリクエストしたのだが、それが功をなしたのか、はたまたサポートの腕がやはりさすがなのか、首振りギャン泣きをすることなく赤子がスムーズに乳を飲み始めた。え、本当に…?こんなに簡単にできたの…?
…だけど、だ。
なんか変。嬉しいというより、「なにこれ」っていう気味悪さがじわじわくる。赤子が私の乳を吸ってる。それは当然なんだけど、なんか変。気持ちがついてこない。達成感みたいなものは若干あるけど、飲んでくれる嬉しさとかはない。「違う、これじゃない」感がすごい。
私、直母向いてないんだ。
せっかくできたのに、なんか無理。なんでこんなことになる?ずっと気にして悩んできたくせに、やってみて秒で撤退することを決めた。ようやく本当に心の底から諦められた。私は体質も精神も直母をすることに適していないタイプなんだ。
助産師さんの「毎日ちょっとずつ練習していきましょう!またサポートが必要でしたら声をかけてくださいね〜」という励ましの言葉をよそに、心が決まった私はちゃっかり搾乳機の場所を確認した。
今後も母乳が出るまでは搾乳+ミルクでいこう。母乳は無理に増やさず、自然と出なくなったらやめよう。3ヶ月やれば十分。フランス人はもっと短いと聞くし、母乳神話はアジア圏だけ。私の心の平和がいちばん。「ママの笑顔が赤ちゃんの何よりの幸せ」。訪問助産師の言葉を思い出して自分を肯定する。
授乳後は食堂に向かう。夕食は本当に豪華で、「あぁ、健全に母乳を出すためのフォローがなんとも手厚い…」と感動するも、先程母乳を切り捨てたことを思い出しちょっと後ろめたい。
食堂には2番乗りだったが、その後徐々にすっぴんパジャマ姿の女性がぽつりぽつりと現れて、思い思いの席に座り始めた。全部で10名ほどいたが、和気あいあいすることなく、それぞれ黙々とご飯を食べており、思いの外シュールだった。ほぼ全員疲れ果てている。そう言えば私の赤子以外、ベビーベッドが一回り小さく本当に新生児のようだった。つまりは私以外、本当に産後すぐにここに来たような人ばかりなのだろう。そう思うとむしろよく座ってご飯を食べているもんだと感心する。会陰切開が痛む人とか、いないの?
淡々と食べ、また散り散りになっていくのだが、よく見ると皆一様にご飯がテーブルに届くと写真を撮ってから食べていることに気づき、この豪勢なご飯に全員が感動していることだけは分かり、ちょっとほっこりした。
夜はなんと、21時から翌朝までずっと赤子を預かってくれるらしい。その間の授乳は助産師さんがミルクで対応してくれる。ありがたやありがたや。最近は赤子が長く眠れるようになったとはいえ、夜勤は私一人の対応になり、「いつ泣くか」の緊張感がいつもあった。夫が仕事を始めてからはより素早く対処せねばと一人身構えてもいた。久々に22時からぐっすり眠れる。興奮しちゃって逆に寝れなそう。
ああ、産後ケア。まじで天国。1週間だけだけど、ここで心も身体もリセットできたら、ちょっとは赤子に優しくなり、愛着も湧いてくる…気がする。いや、なる。なる予定。なったらいいな。うん。
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